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ベンチャー通信

起業準備中の方、ベンチャー経営者の方は必見!
「co.jp」ドメインによる企業信用力の違い

知ってました? 専門家が教える「賢いドメインの選び方」

プロフィール:宇井 隆晴(うい たかはる)
日本レジストリサービス 広報宣伝室室長
1975年、愛知県生まれ。大学を卒業後、社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター(JPNIC)においてシステム開発、IPv6サービス、汎用JPドメイン名サービスの立ち上げに従事。2001年、株式会社日本レジストリサービスの設立とともに転籍。JPドメイン名のサービス設計・企画に従事した後、2007年より現職。インターネットの活用、ドメイン名とDNSに関する講演、記事執筆など多数。2008年よりJPNIC理事。

ホームページやEメールアドレスを作る際に欠かせない「ドメイン」。 ドメインには「co.jp」、「com」、「net」、「jp」など、数多くの種類がある。 そのうち企業のコーポレートサイトとして最も多く使用されているのが「co.jp」。なんと一部上場企業の98%が「co.jp」を使用している。
そして、この「co.jp」の登録・管理を行っているのが、日本レジストリサービス(JPRS)だ。 同社はICANN(※)認定の国際的なインターネット関連組織として、公益性の高い事業を展開している。

※ICANN:the Internet Corporation for Assigned Names and Numbersの略。インターネットのIPアドレスやドメイン名などの各種資源を世界的に調整・管理するために、1998年に設立された組織のこと。

今回はJPRSの宇井氏に、賢いドメインの選び方について聞いた。

ドメインで企業イメージが変わる

――いまや起業する際に、誰もがホームページとEメールアドレスを作る時代になりました。
宇井:そうですね。ビジネスを展開する上で、ホームページやEメールアドレスは必須と言っていいでしょう。そしてホームページやEメールアドレスを作る際に必要なのがドメインです。ドメインとは、http://○○○.jpや、△△△@○○○.jpの「○○○.jp」といった文字列の部分。インターネットの住所のような存在です。そして、ドメインの種類も「co.jp」、「com」、「net」、「jp」など数多くあります。それぞれのドメインによって、登録可能な対象者や個数が異なるんです。

――どのような違いがあるのでしょうか。
宇井:まず「co.jp」は、日本国内に登記のある企業しか登録できません。しかも、登録できるドメインは1組織につき1つだけです。そのため日本企業のイメージ、つまり「安心感」、「信頼感」というポジティブなブランドイメージを対外的に与えることができます。
 次に「com」、「net」は、企業・個人に関わらず、何個でも登録できます。そのためコーポレートサイトのドメインとしては、やや会社のイメージに欠けます。また、海外でも多く使われているドメインのため、日本のイメージも薄いですね。
 一方で「jp」の場合は、企業・個人に関わらず、何個でも登録することができますが、日本に住所がある必要があります。そのため「jp 」は、日本をターゲットにした商品・ブランドサイトに適しています。最近では、コーポレートサイトに「co.jp」を使い、商品・ブランドのWebサイトに「jp」を使うケースが増えていますね。
 これらの点を考慮すると、やはりコーポレートサイトのドメインには「co.jp」が適していると思います。特に創業間もないベンチャー企業は実績がないため、信用力が低い。顧客や取引先は、企業のドメインもよく見ています。きちんとした会社だとアピールするためにも「co.jp」をオススメします。

「co.jp」=日本企業という安心感、信頼感
(1)日本企業限定…日本国内に登記のある企業のみが登録できる (2)1組織1登録制…1組織につき、1つの「co.jp」しか登録できない
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