すべての記事

情報発信で取引先拡大 今こそ基本マスター!専門家が教える
失敗しないホームページ活用
―開設のポイントからドメイン名選びまで―

顧客が喜ぶ情報 信頼されるドメイン名

効果を生むためのポイントを、野中氏は次のように解説する。

1.情報の中身を吟味

まずは、掲載する情報の中身だ。「支援をする際は、『誰に何を売るためのホームページですか』と問いかけ、ターゲットユーザーを明確にしています」「顧客、自社、競合」の把握はマーケティングの基本。ホームページ開設もここをきちんと整理する必要がある。そのうえで、独りよがりにならずホームページでも「顧客が欲しいと思う情報」を発信することが大切である。

2.ドメイン名は信頼の入口

次に気を配りたいのが、インターネット上の住所となる「ドメイン名」だ。「社名またはサービス名に近いものを選びましょう。そして、日本の企業として信頼を得るには、co.jpやjpの取得を推奨します」と野中氏。特に「co.jp」は日本で登記されている企業のみが取得できるので、未知の取引先から信用を得られやすい。

「最近はフィッシング詐欺のページもあり、見たこともないドメイン名では訪問者が不審に思う可能性があります。co.jpやjpは危険なホームページへの対応も行われるので安心感が高いといえます」とのことだ。

また、サービスを提供するホームページや特定の商品を紹介するページでは、「jp」の利用も増えている。先に事例紹介した2社も、それぞれ「jp」「co.jp」のドメイン名を取得している。最近では「〇〇うどん.香川.jp」「〇〇温泉.長野.jp」など、都道府県名を含むドメイン名も取得でき、観光産業など地域性の強いビジネスでは有効な選択肢になるだろう。

3.作って終わりではなく運用を

そして、忘れてならないのは、「ホームページは作って終わりではない」という点だ。効果を上げる企業は、「定期的に更新しながら訪問者の特性を見極め、求められる情報を増やしている」と、野中氏。更新作業や検索エンジンで上位に表示させるための対策(SEO)、アクセス解析などは、専任担当者がいない企業には荷が重いかもしれない。信頼できる専門家やホームページ制作会社を良きパートナーとするのも運用のコツといえる。

野中氏は、「まずはセミナーなどに参加してマインドを高め、販路拡大への一歩を踏み出していただければと思います」と締めくくった。

  1. 前へ
  2. 1
  3. 2
  4. ­