情報発信で取引先拡大 今こそ基本マスター!専門家が教える
失敗しないホームページ活用
―開設のポイントからドメイン名選びまで―
情報発信にもはや欠かせなくなったのがホームページ。これから新しく作る場合はもちろんのこと、リニューアルする場合や、特定の商品・サービスに関する独自のホームページを作る場合の成功のポイントについて、Web活用支援の実績が豊富な専門家に聞いた。
「今の時代、ホームページくらい持たなくては」と言われるが、実際のところ必要度はどのくらいなのか。ホームページ活用支援実績が豊富なITコーディネータの野中栄一氏は次のように話す。「日本に住む13歳から59歳の方の9割以上は、何らかの形でインターネットを利用していますので、ホームページを持っていないと、情報発信に後れを取ってしまいます」例えば、求人広告を出した際、会社のページがなかったら「この会社、大丈夫?」と疑問を抱かれてしまうだろう。まずは、会社案内のページだけでも作っておきたい。
製造業や卸売業でも取引先開拓に効果
では、その先の活用効果はどのあたりに現れるのか。一般消費者相手でない、BtoB分野では特に気になるところだ。野中氏は、「既存の取引先から一定の受注を得ていた企業が、商品・サービスのPRや販路開拓を目的にホームページ開設に動きだしています」と企業の様子を打ち明ける。
変化が激しい経営環境下、これまでの取引先を大切にしつつ、新たな取引先も開拓したい―多くの企業に共通するこの経営課題を乗り越える手段として、「ホームページ活用は最も費用対効果が高い」のである。
野中氏が支援しているプラモデル金型製造の秋東精工では、自社の技術や製造プロセスを紹介したところ、大手企業や海外企業から直接、製作の依頼があったという。製造業においても、様々な企業がネットで条件を満たす取引先を探しているのだ。
卸売業でも効果が出ている。高級フローリング材を扱うクロキ創建では、得意の三層フローリングの商品ラインナップをくわしく紹介。木目まで鮮明にわかる画像が人気で、工務店から商品カタログ代わりに利用されるようになった。取引先が全国に広がり、毎日のように引き合いの電話が鳴るようになったという。