企画からドメイン名の選定まで
発注側・制作側の両者に聞く
成功するWeb 制作は“ココ” にこだわる
第三者の視点とデザインの力によって個人店の熱い思いを形にする
イタリアンレストラン「 ラ・ペスカ」 スマイル・バブルス
イタリアンレストラン「 ラ・ペスカ」× スマイル・バブルス
2002年に茨城県つくばみらい市にオープンし、20年以上に渡り地元の人々に愛され続けているイタリアンレストラン「ラ・ペスカ」。同店では、2016年、Webサイトの開設を機に集客が向上したという。手掛けたのは、「個人店におけるデザインの有効活用を支援する」をコンセプトに掲げるデザイン事務所「スマイル・バブルス」。ラ・ペスカの広瀬恵子さん、スマイル・バブルスの今井早苗さんに、成功の理由を尋ねた。
Text : 久我智也
技術や思いを“可視化”することで個人店を支援する
「地方の中小事業所には、優れた技術や熱い思いを持っているのに、それを伝えきれていない企業が多い。だから私は、“ デザインの力で個人店を支援すること”をコンセプトに掲げたんです」
今井早苗さんがそうした思いを抱くようになったのは、ラ・ペスカのWebサイトを制作したことがきっかけだ。制作会社を退職し、一時的にラ・ペスカでアルバイトをしていた今井さんは、同店の集客が伸び悩んでいる実情を知り、「素晴らしい料理を提供しているのに、それが知られていないのはもったいない」とWebサイト制作を提案したという。
シェフである夫とともに店を切り盛りする広瀬恵子さんは、当時の課題を次のように振り返る。
「常連さんにはご愛顧をいただいていたのですが、新規顧客の獲得で苦戦していました。ここは今井さんの言葉に賭けてみよう、と」
今井さんが力を注いだのは、これまでラ・ペスカに訪れたことのない人に向けて、“ 店の雰囲気をそのまま伝える”ことだ。ビジュアルのポイントとなる写真は、フリー素材などを使うのではなく、実際に店内で撮影。その上でメニューや価格帯、コース紹介と、新規顧客が求める情報を充実させた。さらに、季節変わりのメニューに合わせて料理の写真を入れ替えるなど、情報の更新を欠かさぬようアドバイスもした。シンプルだが、これまでラ・ペスカに欠けていた点を補う施策だ。
「一度でも食事をしたら、誰もがラ・ペスカを好きになる。私自身がそう感じていましたので」(今井さん)
完成したWebサイトを見た広瀬さんは「新しいお客様に店の扉を開けていただくには、こういう発信が必要だったのかと気付かされた」と話す。
公開後、新規顧客の割合は大きく増加。ラ・ペスカに新しい風が吹いた。
中小事業所がJPドメイン名を採用する意義は?
小さな個人店の場合、Webサイトの運営にかかるコストを少しでも削減しようと、登録・維持費用だけを念頭にドメイン名を選択するケースは少なくない。しかし、ラ・ペスカはそうはしなかった。
「今井さんから、ドメイン名はWebサイトの住所であり、時に“ 顔” にもなるものだと説明されました。それならば、安心して使えるものを選ぼうと考えました」(広瀬さん)
スマイル・バブルスでは、先々を見越して、JPドメイン名を薦めることが多いと今井さんは話す。
「私がJPドメイン名を、他のドメイン名よりもブランド力があると考えるのは、“ 日本国内に住所がなければならない” など、登録にいくつかの条件があるからです。お客様に向け、商売ときちんと向き合っていることを示す、一つの材料になる。特に、個人店などの中小事業所には、大きなメリットになると思うのです」
ラ・ペスカの案件を通じ、時間や人手、費用が足りないことで十分な情報発信ができずに苦戦している中小事業所が数多くあることに気付いたという今井さん。これからも、地域で奮闘する人々の支援に力を注いでいくつもりだ。
POINT@
新規顧客をターゲットにしたコンテンツ構成
メインビジュアルには、店舗の内外観や、季節のイチオシメニューなどの写真を大きく掲載し、ラ・ペスカの特徴や魅力がひと目でわかるファーストビューを構成。時にWebサイトの顔にもなるドメイン名には、信頼度の高い「.jp」を採用した
POINT A
顧客向けイメージの統一を図る
Webサイトだけではなく、ショップカードやリーフレットのデザインもスマイル・バブルスが制作を担当。顧客に向けたイメージを統一した。カードに掲載した際の見栄えのよさも「.jp」を採用した理由の一つ
JPドメイン名の種類
JPドメイン名は大別して3つの種類がある。それぞれの特徴や意味を把握しておこう。
汎用JPドメイン名:◯◯◯.jp
日本国内に住所を持つ組織・個人であれば、誰でもいくつでも登録できる。漢字やひらがな、カタカナといった日本語を使った、わかりやすく覚えやすいドメイン名にすることも可能
都道府県型JPドメイン名:○○○.aomori.jp/○○○.東京.jp など
日本国内に住所を持つ組織・個人であれば誰でもいくつでも登録できる。北海道から沖縄まで47都道府県すべてあり、○○○の部分と都道府県名の部分は日本語でも登録できる。地域とのつながりをアピールしたいWebサイトにおすすめ
属性型JPドメイン名:◯◯◯ .co.jp など
企業(co.jp)や大学(ac.jp)など、組織の種別ごとに区別されたドメイン名。日本で登記/設立された組織が、一つの組織につき一つだけドメイン名を登録できる。また、組織設立の6カ月前から登録できる(仮登録)制度もある
本記事は株式会社日本レジストリサービス(JPRS)とのタイアップです。